思い出

学校に侵入してきた野良犬

">最近では日本の街中で野良犬を見かけることは少ないだろうがうちの実家付近はど田舎なので比較的最近まで野良犬がその辺をウロウロしていたものである。小学校の頃を思い出すと、今よりもっと野良犬は多く下校途中にはその辺を自由に歩いる野良犬にほぼ毎…

使い道の限られた筋肉に想いを馳せる

昔会社が所属する業界団体の交流を兼ねたソフトボール大会に参加した時のこと。さすが製造業同士の試合とあって野次や応援の声といえば、納期がなんだ、品質がどうしたといった現場用語を絡めたヤジが飛び交う仕事の延長感甚だしいビジネスソフトボールであ…

した覚えなき痔の手術

アメリカにいようが会社の指示で日本式の人間ドッグに近いものを受けねばならず、地元の医療機関にお願いして指定項目を毎年受けている。人間ドッグは別にいいのだが、いい歳したオッサンとはいえその結果を日本にいる人事総務の担当に送るのが毎年嫌すぎる…

高円寺のカツアゲバー

東京に住んでいた10年近く前、あの当時時々一緒にお酒を飲ませてもらっていたDPZ(デイリーポータルZ)の石原たきびさんに「高円寺にぼったくりバーがあるから一緒に行こう」と誘われて向かったお店があった。 たきびさんと会うときは既にたきびさんが泥酔状…

ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドの続編が待てない

「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」の続編が2022年に発売されるという。ゲームに殆ど興味がない俺が珍しくこのニュースに心を躍らせている。それほど面白く、今でも思い出して時々やるほどハマったゲームという事もあるが、このゲームには特別な思い入れ…

お年を召されておりますので

アメリカに行くことになる少し前、仕事がうまくいかず上司とも合わず、転勤でやってきた当時住んでた街にも馴染めず、身の回りのもの全てにうんざりするという30代のサラリーマンにはある種のあるあるともいえる現象により、当時転職によって入社して5年目の…

今でも米が炊けるまでの時間を2時間ぐらいだと見積もってしまう

なぜか分からないが米が炊ける時間を実際より長く見積もってしまう。何となく「2時間ぐらいか…」などと思い込んでしまうのである。 いざ炊いてみると30分ほど、それは毎回炊いた後に「そういえばそうでしたね」と分かってしまうのだが、また次の機会になると…

スラムダンクを読み中学のバスケ部を思い出す

スラムダンクを全巻借りてきたのをきっかけに中学のバスケ部だった頃の事を色々と思い出していた。バスケットを始めたての小学から中学生の頃によく読んでいたからである。改めて読むとスラムダンクは万人受けと玄人受けのバランスを攻めた素晴らしい漫画で…

ベンチで飲むエネルゲンの味

マナガツオをマラガツオと言い間違いをした実績のある母親が家族のいるリビングで堂々とアナルゲンと言い間違いをしたとき、普段真面目な父親が酒も飲んでないのにゴロンと死んだ蝉のような態勢になったかと思うと 「それはココじゃろもん!」 と肛門を指し…

島にあるヘリポート

髪の量は多いはずであったがいつものように妻に散髪をされている最中、頭頂部が少し薄くなってないかと言われ鏡で見てみると確かにつむじの関係でここだけ地肌が見えているなどという説明では苦しい程度の薄毛の広場がもうじき形成されつつあるような気がし…

暗闇の中俺たちはただ手探りで

男子高校生においては男女交際のルールやノウハウといったものは殆ど教育、または継承、さらに共有などもされることがなく特に情報を得る手段が年長者の口承、説話以外では書籍、雑誌からしかでしかありえなかった俺の高校時代においては各自が数少ない情報…

不良のおばちゃん

新年早々書くことでもないが子供のころからみんなが妙に懐いている近所の不良のおばちゃんを囲む輪に俺だけ上手く入ることが出来なかった。「不良のおばちゃん」とは俺が子供の頃に感じたまま直球で名付けたもので何故か全員共通点して飲食店を自分一人でや…

サンタクロースが居ないと知らされた後のこと

サンタクロースの事を小学5年かそこらの、結構な年齢まで信じていたピュアな子供だったので確か最後は親の方が心配になってヒントをだしたかダイレクトにカミングアウトしたような、そんな感じで急に「いない」ことを知った気がする。4歳下の弟がまだサンタ…

ニュー新橋ビルの台湾式マッサージ

沢山の小さな飲食店がまるで飲み屋街のように軒を連ねる通称「おやじビル」こと新橋駅前の「ニュー新橋ビル」の3階にマッサージ店ばかりが集まるエリアがあるのをご存じだろうか。以前仕事の外回りで近くに来たのをきっかけとして新橋ビルを探検し、たまたま…

無職になった日の朝

25歳の春、2年務めた築地市場の青果部門で働くのをやめ無職になった。 「彼女からも毎日朝早いし土日も休みがないので辞めてほしいと言われまして」 いざ理由を述べる際、上司に向かい、辞める理由として極めて賢くない話をしてしまったことで案の定俺は付き…

思えば学生時代の就職活動はひどいもので

結局その年は留年してしまったので結果的には意味がなかったし、むしろ下手に就職していたら面倒なことになってしたかもしれないのだが、大学4年時の就職活動は今思い返すと大変ひどいものであった。 そもそも就職活動のことを微塵も理解していないばかりか…

お盆、伝説の離島ギグ

母方の祖父母は市内の端の方にある港から船で10分ほどの島に住んでいた。玄界灘に浮かぶ人口500人程度の小さな島。盆正月に帰省すれば必ず船に乗り祖父母に会いに行ったものだがアメリカに来てからそれも随分ご無沙汰になってしまった。 祖父は健在、祖母は…

ティラミスを知ってから実物を見るまで数年掛かった

いつのことか覚えていないが日本でティラミスがものすごいブームになったときがあった。少し前のタピオカに近いような流行り方だったのかもしれない。 昔はネットもなく口コミはほとんどなく、テレビか雑誌が火付け役だったのだと思う。当時まだ子供だったし…

建物の配管をきれいにする胡散臭い白い箱

築地市場青果部門を2年で辞めて次に就職した商社が営業未経験の俺を採用したのは試験的に出店した出張所の新規開拓メンバーというチャレンジングな役割になんとなく築地で働いていたヤツなら勢いがあって新規開拓できそうという理由だったことを後に聞くこと…

面白い話はふざければ誰でも書けるといわれ

小学生のときの確か国語の時間だったと思う。なんかのきっかけで「面白い話と悲しい話では面白い話を考えるほうが難しい」と言ったらクラスの大半からそれは違うと反論された。 「面白い話はふざければ誰でも書けるから」というクラス内で口の達者な女子生徒…

ゲームがしたくてたまらなかった

子供のころ親にゲーム類の一切を禁じられていたため、ゲームを持っている友達の家に行っては友達に頼み込んで少しだけゲームをやらせてもらう卑しいタカリ行為をしてゲームをさせてもらっていた。とにかくゲームがしたくてたまらなかった。 俺は元祖ファミコ…

父親との旅行の思い出

兄と久しぶりに連絡し、子供のころ行った旅行の話をし色々と昔の事を思い出した。別に貧乏なわけではなかったはずだが、こと旅行に関してはあまり派手な旅行というものをした記憶はなく一泊二日で同じ九州内の温泉地に車で行って帰ってくるというようなもの…

だからホワイトデーにはオルゴールしかない

俺の地元では、俺の中学だけかもしれないが、ホワイトデーには基本的には「オルゴール」を贈るのが無難な選択肢だと言われていた。オルゴールはあって邪魔にならないし、いい音もするし、何ならオシャレである。第一、オルゴールが嫌いな女子なんてこの世に…

バレンタイン・キッス

学生のころ、あれは真夏の暑い日だったのは間違いないが、毎週必ず足を運んでいた近所の定食屋に入ると店内のテレビが放送していたのは怪談であった。背筋が凍るということから真夏といえば怪談。誰が言い出したのか夏になるといまだにテレビでは怖い話が放…

コウタレンジャー・ショー

愛知県幸田町にコウタレンジャーという戦隊がおり、コウタレンジャーショーが幸田町の町民会館で中心に開催される地元のお祭りの中で子供向けイベントの一つとして用意されると近所のスーパーに張り出された告知で知ったものだから、当時戦隊ものにハマって…

福岡の乾電池

俺の故郷は佐賀県唐津市。中学、高校生の頃、本気で買い物するとしたら隣県福岡の天神に行くしかなかった。幸い唐津は福岡・天神からは比較的近い場所にあり、ちょっと頑張れば行ける九州最大の大都会でもあった。 今でこそ便利な高速道路ができ、高速バスで…

俺はただ親切心で

まだ日本にいた頃、本社のある都内のオフィス街を外れたところで一人、いつもの店で昼飯を食べていた。それはオフィス街では割と当たり前になりつつあった居酒屋などがランチタイムは店の前で弁当を売っているパターンで、唯一その店が珍しいのは買った弁当…

何者かに自転車を鬼ハンにされた中尾くん

「うわああ、俺のチャリが...」 中学生のとき、中尾くんという比較的まじめな友達は他校での部活の試合を終えて駐輪場に戻ってみると何者かにより自転車が思いっきり鬼ハンにされていた。いわゆるママチャリタイプのハンドルはゴリゴリの鬼ハンになり、立派…

ジャニーズカウントダウンライブはマジですごい

ある年の大晦日23時、様々な年末番組のザッピングの果てにたどり着いていたのは「ジャニーズカウントダウンライブ」だった。 各局が年末のスペシャル感というものを履き違え、無駄な馬鹿騒ぎに興じる中、この番組は、このジャニーズカウントダウンライブだけ…

クラクションは無表情で鳴らせ

20代の前半。2年ほど狭い築地市場内をターレットやフォークリフトに乗って荷物の回収などをしていた。 行きかうフォークリフトの大半はガス式で、セリも終わったころに清掃が入ってくれば更に長年蓄積したホコリが舞い上がる。すべての荷物が引き上げられる…