建物の配管をきれいにする胡散臭い白い箱

築地市場青果部門を2年で辞めて次に就職した商社が営業未経験の俺を採用したのは試験的に出店した出張所の新規開拓メンバーというチャレンジングな役割になんとなく築地で働いていたヤツなら勢いがあって新規開拓できそうという理由だったことを後に聞くこと…

男のカレー作り

カレーを作るにはまず材料を買わねばならない。カレーのいいところは大体家に普段からありがちな汎用性の高い材料で作ることができる点だが、もし不運にも家にそれらの材料がないが場合はスーパーで買ってくる必要がある。カレーのことは好きだがなんと言う…

面白い話はふざければ誰でも書けるといわれ

小学生のときの確か国語の時間だったと思う。なんかのきっかけで「面白い話と悲しい話では面白い話を考えるほうが難しい」と言ったらクラスの大半からそれは違うと反論された。 「面白い話はふざければ誰でも書けるから」というクラス内で口の達者な女子生徒…

6月がこわい

note.com 不安になったので「不安まとめ」をNoteに書いたのは3/23、2週間前。結構長く感じられた。本格的に外出禁止令が出て在宅勤務がスタートしたときである。あれから2週間経ち状況は特に好転せず、外出にはこれが要ると渡された外出許可証を胸ポケに差し…

ひとの成長について

漫画「魁!男塾」の有名な1コマがある。身長180cmを超える男子高校生の奥にはその2倍の身長を有するこれまた学生服の巨大な男子生徒、更に彼らの奥にはそんな彼らすら小人にしてしまうほどのこれまた巨大な学生服の男子生徒が。この男子学生があまりに巨大…

ゲームがしたくてたまらなかった

子供のころ親にゲーム類の一切を禁じられていたため、ゲームを持っている友達の家に行っては友達に頼み込んで少しだけゲームをやらせてもらう卑しいタカリ行為をしてゲームをさせてもらっていた。とにかくゲームがしたくてたまらなかった。 俺は元祖ファミコ…

父親との旅行の思い出

兄と久しぶりに連絡し、子供のころ行った旅行の話をし色々と昔の事を思い出した。別に貧乏なわけではなかったはずだが、こと旅行に関してはあまり派手な旅行というものをした記憶はなく一泊二日で同じ九州内の温泉地に車で行って帰ってくるというようなもの…

だからホワイトデーにはオルゴールしかない

俺の地元では、俺の中学だけかもしれないが、ホワイトデーには基本的には「オルゴール」を贈るのが無難な選択肢だと言われていた。オルゴールはあって邪魔にならないし、いい音もするし、何ならオシャレである。第一、オルゴールが嫌いな女子なんてこの世に…

バレンタイン・キッス

学生のころ、あれは真夏の暑い日だったのは間違いないが、毎週必ず足を運んでいた近所の定食屋に入ると店内のテレビが放送していたのは怪談であった。背筋が凍るということから真夏といえば怪談。誰が言い出したのか夏になるといまだにテレビでは怖い話が放…

アメリカの田舎の方で車が道から落ちて助けてもらった

アメリカの田舎のほうの高速道路は大体車線の両側は緩衝地帯というか、背の高い草の生い茂る溝のような一段下がったエリアが設けてあるのだが、冬場アメリカの寒い地域では高速道路を走っているとよく車がコースアウトし路肩のその先にある緩衝地帯に落ちて…

好きな食べ物の話

人に好きな食べ物を聞くのが好きで、機会があれば一応聞くようにしている。好きな食べ物を聞くことでなんとなくその人のことを分かったような気になりより付き合いやすくなるのと、人が好きな食べ物の名前を言う瞬間がたまらなく好きだからである。 「シメサ…

コウタレンジャー・ショー

愛知県幸田町にコウタレンジャーという戦隊がおり、コウタレンジャーショーが幸田町の町民会館で中心に開催される地元のお祭りの中で子供向けイベントの一つとして用意されると近所のスーパーに張り出された告知で知ったものだから、当時戦隊ものにハマって…

俺の出張

週の半分は出張で、大半はアメリカのド田舎方面へ車で片道4、5時間かけて移動し翌日帰るか、または数時間の移動を繰り返しながら戻っていくパターンが多い。 全米を数人でカバーしておりそれだけを聞けば大変だが、実際にはアメリカの製造業、特に自動車が東…

言葉が通じない

アメリカでも日本人も多いエリアに住んでいるので近くには日本食専門のスーパーもあり時々利用するのだが、スタッフの大半がアメリカ人で占められる中レジに唯一いる現地在住と思しき日本人女性が最近日本語で対応するのをやめ一律英語で対応するようになっ…

仕事が大変

俺の仕事が営業であることだけは知っているらしく時々、仕事から帰ると長男が「今日もたくさん売れた?」と聞いてくる。お父さんはそんな猟師とか行商みたいなその日ぐらしの不安定なお仕事の類でアメリカまでやってきたのではないのであるが、息子に「売れ…

福岡の乾電池

俺の故郷は佐賀県唐津市。中学、高校生の頃、本気で買い物するとしたら隣県福岡の天神に行くしかなかった。幸い唐津は福岡・天神からは比較的近い場所にあり、ちょっと頑張れば行ける九州最大の大都会でもあった。 今でこそ便利な高速道路ができ、高速バスで…

2019年のインターネット

アメリカ生活も3年目、会社から駐在延長の連絡が入りこの春ビザも更新し5年はいそうな予感。冗談抜きで職場と家の往復で同僚か家族としか接しない非常にシンプルな生活を送っている。そして仕事が忙しい。 仕事と家族を除くとインターネットしかしていない。…

俺はただ親切心で

まだ日本にいた頃、本社のある都内のオフィス街を外れたところで一人、いつもの店で昼飯を食べていた。それはオフィス街では割と当たり前になりつつあった居酒屋などがランチタイムは店の前で弁当を売っているパターンで、唯一その店が珍しいのは買った弁当…

友人に結婚式のBGMを任され

同じ大学に友達ができなかったのでずっと近所の中古のCD屋に通い、バイト代の大半を中古のCDにつぎ込んでいたのだからそう思われてしかるべきであるし、そういう扱いを受けでもしないと学生時代の俺が心底浮かばれないというもんであるが、地元やバイト先な…

ドアを壊すプランでいきます

$354というと、今の為替で言うと日本円にして約38,500円。これが昨日かかった自宅の鍵閉じ込めの解決に掛かった費用である。経緯は割愛するが、俺は、俺の家族は手持ちの鍵すべてを家の中に置いたまま、外側から手で鍵がかけられる(が鍵がないと外側からは…

ご示唆いただきありがとうございます

人はビジネスメールでたまに、本当にごくたまに「ご示唆いただきありがとうございます」という返事が来ることがあるという。俺の社会人生活でわずかに1回、このお返事を頂いたことがある。示唆、つまり直接的ではなくともそれとなく伝え本人に分からせる行…

昔はCD1枚買うのにめちゃくちゃ時間とお金が掛かっていたものですね

定額の音楽配信サービス、いわゆるサブスクリプションで音楽を聴くようになり一年以上経つが聴く音楽の幅が劇的に広がるかと思ったが実際にはそうでもなく、気にはなっていたがリリース当時金もなく買えなかったものをサブスクにモノを言わせて一気に大人聴…

100mという距離がいまだによく分からない

アメリカに2年以上いるがいまだに今何月かを英語ですぐに答えることができない。たとえばエイプリルフールだから4月、メーデーは5月だったな、ジューンブライドは6月のことだったな、んでジューンの次がジュ繋がりでジュライだったな、などと何か分かりやす…

何者かに自転車を鬼ハンにされた中尾くん

「うわああ、俺のチャリが...」 中学生のとき、中尾くんという比較的まじめな友達は他校での部活の試合を終えて駐輪場に戻ってみると何者かにより自転車が思いっきり鬼ハンにされていた。いわゆるママチャリタイプのハンドルはゴリゴリの鬼ハンになり、立派…

疑問形の屁との対話

最近屁が大体疑問形として出てくることが増えてきた。疑問形、つまり通常の屁を「ブッ」だとすれば疑問形は「ブー?」というもの。語尾が上がる。その判定は至極シンプルである。 放屁するたびに屁が俺に尋ねてくるように思えてきた。大丈夫か、ちゃんとやっ…

ジャニーズカウントダウンライブはマジですごい

ある年の大晦日23時、様々な年末番組のザッピングの果てにたどり着いていたのは「ジャニーズカウントダウンライブ」だった。 各局が年末のスペシャル感というものを履き違え、無駄な馬鹿騒ぎに興じる中、この番組は、このジャニーズカウントダウンライブだけ…

ヤクザに絡まれる機会があるか

「ヤクザに絡まれた」なんていう言葉を最近あまり聞く機会も無い。最近ヤクザはなかなか絡まないし、そもそも街で「アッ!ヤクザだ!」と分かるような出で立ちもしていないので絡まれた相手がヤクザなのかどうかも分からないかもしれない。暴力団排除条例が…

クラクションは無表情で鳴らせ

20代の前半。2年ほど狭い築地市場内をターレットやフォークリフトに乗って荷物の回収などをしていた。 行きかうフォークリフトの大半はガス式で、セリも終わったころに清掃が入ってくれば更に長年蓄積したホコリが舞い上がる。すべての荷物が引き上げられる…

アメリカ人がクビになる瞬間を見てしまった

人が会社をクビになる瞬間を見たことがあるだろうか。俺は先日見てしまった。 出社した朝にいきなりクビを言い渡され午後にはいなくなるのはアメリカではよくあることと聞いてはいたが渡米3年目でついにそれを見てしまった。 最近アメリカも景気がよく俺の業…

「電車」と呼ばれた人々

移転する前の築地市場は目の前に朝日新聞、三井商船、そして電通から見下ろされる場所にあり、そこで働く彼らとは、彼らが高層ビルから下界にある物珍しい観光地へ降り、ランチなどしにくるときにだけ時々遭遇するだけであった。 一応同じ会社勤めではありな…