子供から下ネタに関する質問をされる日に備えて

若者向けの雑誌などでは登場したエロ用語に対し「○○が分からない子はお母さんに聞いてみよう!」的なお茶の濁し方をしていることがたまにあるのだが、これのせいで母親に「ピンクローターって何?」と聞いてしまった事があり今でも雑誌「BOON」を酷く恨んでいる。

しかしそれに対する親の回答が全く記憶に残っていないので恐らく無視されたか嘘を教えられたか、もしくは母親も知らなかったのではないかと思う。

ある晩、夕食後の団らんの時間に弟が唐突に「Gスポットってなに」と家族に向かって聞いてきた事があったのだが全員無視をした。きっと同じ様な話は沢山あるのだろう。

この手の性に関する質問であっても例えばセックスってなに?とか、子供ってどうやって出来るの?という類の割と根源的な、避けて通れない類の内容であればそれはきちんと向き合うべき性教育の一環とも思え、むしろある種の使命感の下にそれに立ち向かうかもしれないがピンクローターやGスポットと言ったある種の性、ないしは人生における「オプション」というか、言うなればトッピングの様なもの事に関する話であるとそうもいかず、正解は「そんなものはないッ」とばかりに無視するに限るのかもしれない。

俺も子供にその手の質問をされる日のことを想像し、なんと答えるべきかシュミレーションすることもあるのだが、幸いインターネットがあるので「ネットで調べてみなさい」と言うかもしれない。質問とその回答しかないデジタルな世界だ。

「お父さん、イラマチオってなに」

「ネットで調べてみなさい」

しかしそのままお部屋で御立派に動画を観始めている、そんな悲しい未来にはしたくないので俺は多少気まずくてもアナログなやり取りを受けて立とうと思う。