子供を育てている

こんな体たらくだが、俺は男児2名の父親である。育児参加は普通以下だと思う。

子供と遊ぶときは全力と言いたいところだが、たぶん人から見たらかなり手抜きである。それでも息子は喜んでいるようなのでこのペースで続けたいと思っている。少し子供の話をしてみたい。

前のブログでは踏み切りにハマってしまった長男の話を書いたことがあるが、その後の報告をしていなかった。あれから数年立つが長男は今でも踏み切りを愛しており、前ほどではないにしてもいまだに踏み切りごっこを実施している。

もう一人、1歳半の次男がいるのだが、ここ最近この男も踏み切りの真似をし始めており、俺に「やれ」と言うようになった。以前も書いたが踏み切りごっこの退屈なことは尋常ではなく、また意外と腕が疲れるのである。後継者不在で消え行く文化になればと思っていたが、次の担い手が早くも生まれたと分かり、暗黒時代の始まりはすぐそこである。

 

この踏み切りごっこを唯一の例外として、子供の興味は色々と変わるもので、その後はほかの子供たちと同じように電車、車と長期にわたりドハマりした姿を見ると当面は車かなあとなどと思っていたのだが、突如現れた戦隊モノのブームは強烈で、一度レンジャーシリーズを見始めたところで興味の大半が全てそこに持っていかれた次第。口調や口癖も戦隊モノになり、遊びの大半は「たたかいごっこ」になってしまった。

黙ってテレビを観ているだけなのにいきなり「許さない!」などとチンピラの様にインネンをつけてはたたかいを挑まれる日々が続き、段々攻撃が本格的になり、日々の言動も粗暴になっていくような気がしたため「他に興味を分散させないと」と焦って恐竜や動物、昆虫教育を急ピッチで進めたところ最近ようやく生き物に興味を持ってくれるようになってきた。

ただ長きに渡って支配されていた戦隊思想の影響は強く、動物や昆虫に興味を持ってくれたとはいえ、その遊び方はいまだ「たたかい」なのであるからまだまだ改善の余地ありである。

また、闘うにしても、動物であればライオン対ワニと言った肉食獣同士の戦い、昆虫でもカマキリ対クワガタの武闘派昆虫マッチなどであればこちらも何とか「ウー」だの「シャー」だの言いながらオーバーアクションでノってあげられるのだが、うちの息子のマニアックなことといったら親譲りなのか、キャラ選択が不可思議で「スズムシ対コオロギ」とか「アブラゼミ対ウスバカゲロウ」などと言う、そもそも虫で言うところの非戦闘員、クラスの隅でアニメやゲームの話をして盛り上がっているような連中を連れてくる訳である。

「コレ、どうやって勝負するのよ」

子供相手に正論や冷静なツッコミは厳禁!とある子育て本に書いてあったが、先日「スズムシ対コオロギ」においてコオロギ役を仰せつかったときは流石に言ってしまった。

息子が言うには鳴き声でたたかうらしいので、とりあえずひとしきりリビングで「リリリリリ」と鳴いてあげたが、2,3分の間、四つんばいになり必死で鳴いた後に静かに俺の負けを宣告された。辛かった。

一応付き合うのでちゃんと育ってほしいものである。