息子、小学校へ入学

アメリカの小学校は8月から。入学式もないアメリカの小学校へ入学する息子より30分早く、「では行ってくるね」と何時もどおり車で会社へ出勤した。

自分の息子の小学校入学をかくも地味に平素と変わらぬ朝として過ごしてしまうとは思わなかったが、とにかく息子が小学生になったのだという事実に変わりはないものである。

入学の一週間前に、息子の担任の先生になるというアメリカ人女性から父兄に向けた挨拶のメールを受信した。まずは入学おめでとうから始まり、簡単な自己紹介と、これから皆さんをお迎えしてとてもうれしく思いますといった内容。小学校の説明にはここがどんなにすばらしいところか、どんなに皆様をお迎えすることを心待ちにしているかといった言葉が続く。

ああ、アメリカでもこんなことをするんだなあと、ここまでやってくれる学校、先生なら安心だなどと思いながらメールを読み進めると、

最後のほう

「さて、説明しましたとおり私は皆様の担任となるわけではありますが、実は皆様の入学の日はあいにくカリフォルニアへ家族と旅行へ行っております。」

「へぇ?」

「なので皆様とお会いできるのはその翌週の月曜日になります。私はいませんが、どうか元気な姿で学校へ来てくださいね。では。See you...」

「See you...??」

俺も大概のことでは驚かないし、かりてきた関西弁などを用いて大げさに突っ込んだりなどすることはないのだがこれには流石に「お前来いやああああああ!!」と突っ込んでしまった次第。

仕事よりも休みと家族を大事にする正しいアメリカ人の姿がそこにあった。