2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年のインターネット

アメリカ生活も3年目、会社から駐在延長の連絡が入りこの春ビザも更新し5年はいそうな予感。冗談抜きで職場と家の往復で同僚か家族としか接しない非常にシンプルな生活を送っている。そして仕事が忙しい。 仕事と家族を除くとインターネットしかしていない。…

俺はただ親切心で

まだ日本にいた頃、本社のある都内のオフィス街を外れたところで一人、いつもの店で昼飯を食べていた。それはオフィス街では割と当たり前になりつつあった居酒屋などがランチタイムは店の前で弁当を売っているパターンで、唯一その店が珍しいのは買った弁当…

友人に結婚式のBGMを任され

同じ大学に友達ができなかったのでずっと近所の中古のCD屋に通い、バイト代の大半を中古のCDにつぎ込んでいたのだからそう思われてしかるべきであるし、そういう扱いを受けでもしないと学生時代の俺が心底浮かばれないというもんであるが、地元やバイト先な…

ドアを壊すプランでいきます

$354というと、今の為替で言うと日本円にして約38,500円。これが昨日かかった自宅の鍵閉じ込めの解決に掛かった費用である。経緯は割愛するが、俺は、俺の家族は手持ちの鍵すべてを家の中に置いたまま、外側から手で鍵がかけられる(が鍵がないと外側からは…

ご示唆いただきありがとうございます

人はビジネスメールでたまに、本当にごくたまに「ご示唆いただきありがとうございます」という返事が来ることがあるという。俺の社会人生活でわずかに1回、このお返事を頂いたことがある。示唆、つまり直接的ではなくともそれとなく伝え本人に分からせる行…

昔はCD1枚買うのにめちゃくちゃ時間とお金が掛かっていたものですね

定額の音楽配信サービス、いわゆるサブスクリプションで音楽を聴くようになり一年以上経つが聴く音楽の幅が劇的に広がるかと思ったが実際にはそうでもなく、気にはなっていたがリリース当時金もなく買えなかったものをサブスクにモノを言わせて一気に大人聴…

100mという距離がいまだによく分からない

アメリカに2年以上いるがいまだに今何月かを英語ですぐに答えることができない。たとえばエイプリルフールだから4月、メーデーは5月だったな、ジューンブライドは6月のことだったな、んでジューンの次がジュ繋がりでジュライだったな、などと何か分かりやす…

何者かに自転車を鬼ハンにされた中尾くん

「うわああ、俺のチャリが...」 中学生のとき、中尾くんという比較的まじめな友達は他校での部活の試合を終えて駐輪場に戻ってみると何者かにより自転車が思いっきり鬼ハンにされていた。いわゆるママチャリタイプのハンドルはゴリゴリの鬼ハンになり、立派…

疑問形の屁との対話

最近屁が大体疑問形として出てくることが増えてきた。疑問形、つまり通常の屁を「ブッ」だとすれば疑問形は「ブー?」というもの。語尾が上がる。その判定は至極シンプルである。 放屁するたびに屁が俺に尋ねてくるように思えてきた。大丈夫か、ちゃんとやっ…

ジャニーズカウントダウンライブはマジですごい

ある年の大晦日23時、様々な年末番組のザッピングの果てにたどり着いていたのは「ジャニーズカウントダウンライブ」だった。 各局が年末のスペシャル感というものを履き違え、無駄な馬鹿騒ぎに興じる中、この番組は、このジャニーズカウントダウンライブだけ…

ヤクザに絡まれる機会があるか

「ヤクザに絡まれた」なんていう言葉を最近あまり聞く機会も無い。最近ヤクザはなかなか絡まないし、そもそも街で「アッ!ヤクザだ!」と分かるような出で立ちもしていないので絡まれた相手がヤクザなのかどうかも分からないかもしれない。暴力団排除条例が…

クラクションは無表情で鳴らせ

20代の前半。2年ほど狭い築地市場内をターレットやフォークリフトに乗って荷物の回収などをしていた。 行きかうフォークリフトの大半はガス式で、セリも終わったころに清掃が入ってくれば更に長年蓄積したホコリが舞い上がる。すべての荷物が引き上げられる…

アメリカ人がクビになる瞬間を見てしまった

人が会社をクビになる瞬間を見たことがあるだろうか。俺は先日見てしまった。 出社した朝にいきなりクビを言い渡され午後にはいなくなるのはアメリカではよくあることと聞いてはいたが渡米3年目でついにそれを見てしまった。 最近アメリカも景気がよく俺の業…

「電車」と呼ばれた人々

移転する前の築地市場は目の前に朝日新聞、三井商船、そして電通から見下ろされる場所にあり、そこで働く彼らとは、彼らが高層ビルから下界にある物珍しい観光地へ降り、ランチなどしにくるときにだけ時々遭遇するだけであった。 一応同じ会社勤めではありな…

ゴルフを始めました

それまでゴルフのことは退屈なジジイのスポーツだという認識しかなく、日曜日の午後3時ごろに放送される退屈なスポーツ、ジャンボ尾崎の襟足、ジャンボ軍団新年会、お互いをプロと呼び合う奇習、プロゴルファー猿、高円寺の銭湯でDr.タイクーンというゴルフ…

出来立てほやほやが苦手な人もいるんじゃないかな

鮮度というものが幅を利かせているのが気に食わない。鮮度が良いことを皆崇めすぎである。鮮度がよい、出来立てを皆が欲しており、有難がっていると思ったら大間違いである。 人々が揚げ物のことを褒めるときに出てくる「外はサックリ、中はモッチモチ」とい…

盲腸になるのがとにかく怖かった

中学時代がピークだったと思うが、虫垂炎、いわゆる「盲腸」になることを異様に恐れていた時期があった。 いつ痛くなるか分からない不安、そして痛くなるや即手術という恐怖もその理由ではあったが、最大の理由は女性看護師に、大人の女性に自分のチンコを見…

アメリカのハエの動きは一味違う

アメリカのハエは日本のハエと明らかに動きが違う。種類が違うのかもしれないが調べるのも億劫なのでまだ調べていない。とにかく動きが違うのである。 まず、ハエにありがちな手で払っても同じところに繰り返し何度もせわしなく戻ってくるあの反復飛行がない…

千葉の農家で過ごした1週間

大学を出て築地の青果部門にある会社に入って間もない頃、千葉の東側、九十九里浜沿いにある旭市というところへ一人で派遣された。名目上は農業研修だが要は農家の作業を手伝う労働者である。市場と関係のあるJAに対し、こうして新人を派遣することで関係を…

川に落ちた自転車が川に受け入れられてやがて島になるまで

姓が近藤だからと「コンドーム」になぞらえ、最初はその人のことを近藤ムーと呼んだ。元々は男高校生が考えた何のひねりもなく、下ネタともいえない微妙なノリが生んだあだ名であった。 所属していたバスケット部は男女混合で一つのバスケット部であったが、…

クッキーは生地がピーク、焼くと魅力が半減する

クッキーが苦手であるが、最大の理由は口の中の水分を全て吸い取られて行くような感じがダメだからだと思う。前世はおそらくソフトコンタクトレンズだったので日々渇きを恐れており、元来食事の際には小まめに水分をとるほうなのだが、クッキーは1口に1回…

風邪は銃で撃たれたら治る

昨日から急に、何の落ち度もないのに風邪を引いてしまい納得がいかない一日を過ごしたがそれでも仕事はめちゃくちゃ多くていつもどおり12時間働いた後に車で自宅に帰るとき 「風邪をひいた人が銃で撃たれたら、体としては緊急事態で風邪とかに構っている場…

アメリカの田舎、孤独のグルメ

関根勉だったような気がするが、たまに行く街の定食屋でご飯を食べていたら、水を注ぎにきた店のおばちゃんに「美味しいですか?」と聞かれたので「美味しいです」と答えたところ、次にその店に来たら「あの関根勉も絶賛!」とという張り紙とともにそのとき…

アンキモ、大量生産

あの日、夫婦で吉祥寺の中華料理屋にいたときのことである。隣の席には若いカップル。既に食べ終わっている様子だが、右手にタバコ、ケータイを触りながらの雑談が続いている。 ケータイをいじりながら、隣の女がポツリと言った。 「アンキモを大量生産する…

アンソニーさん

俺のオフィスの入っているテナントが契約している清掃会社から派遣されてくる清掃員がまた変わっていた。4人目である。 新しく来た人に聞くと前の人は清掃会社自体を辞めてしまったのだそうだ。他の会社のことであるし代わりがきさえすれば我々は彼らが辞め…

スナックのママ

そもそも自分の親のことをママなどと呼ぶ家庭ではなかったものだからスナックの「ママ」という表現には強い抵抗感があり、あまつさえ大の大人が「ママ」などと発しているのを見るのはかなり辛いものがあるというもんであるが、しかし社会人になるとスナック…

メシを食うと5分でウンコになる俺たち

ちょっと今からウンコの話をするが、まあメシでも食いながら気軽に読んでほしい。 例えばウンコをしたい、ウンコを我慢できないというレベルが10のうちまだ半分の5ぐらいの時があったとして、その時に飯食ったらそれが突然、一気にレベル9ぐらい、野球でいう…

都内

「しかし××くん、都内はアレだねぇ↑」 あれは20代半ば、前職でのことである。午前中の、まださほど忙しくない時間に、今日も上ずった声の支店長が部下とのコミュニケーションのつもりかフラリと話し掛けてきた。 とはいえこの支店長、人と話をするのが苦手な…

スラムダンクの連載が始まったとき、男子はみんな流川楓になった

スラムダンクという漫画、説明するまでもなかろうが、あの連載が始まったのが多分俺が小学5年か6年生の頃で当時NBAは既に人気で観るスポーツとしては日本でも人気があったものの競技としてはまだまだ日本ではマイナースポーツだった時代にあの漫画は少なから…

仕事中に寝たいという気持ち

研修期間中、物作りから覚えるためにと工場のラインで3ヶ月近く働いていたときの話である。 先日、いつも通り死んだ目で立って材料の裏側をゴシゴシ磨く作業をしていたところ、現れた班長に「そろそろ顕微鏡を使ってみるか?」的な問いかけをされたときは、…