アメリカで初散髪も、角刈りに終わる

QBハウス名鉄名古屋駅店で「極力切らないでください」という一休さんのとんちのようなオーダーをしてから2ヶ月半髪を切ることなく生活していたため、完全にフィギュアスケートプルシェンコの髪型になってしまった俺はとうとう意を決してアメリカ初の散髪に行くことを決意。

数日前、満を辞して片言の英語で予約をし、そして迎えた予約日の朝。タイトルにもあるように既に結論はお分かりのとおり「角刈り」であるが、そんな運命も知らずに会社から支給されたSUVに乗り人生初購入のサングラスをイナセにかけて向かうのは韓国人が経営する理髪店である。

人生初のアメリカの散髪であるから、俺とて無策で飛び込んだわけではない。韓国人理髪店を予約したのは「アジア人の髪を切りなれている」ためであり、片言の英語では心もとないためちゃんと用意したのがこのヘアサンプルである。

 

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そもそもこの男性と俺の間に存在する数多の相違点には目をつぶり、キサマはこんなさわやかな笑顔もこんなはだけたシャツの着方もしたことないのにまったく身の程知らずにも程があるってもんだと今ならとってもよくわかる。彼と俺の間に存在する共通点「大人メンズ」ということの他は一切ないのであるから。

して、スマホに表示したこの写真をギュッと片手に握り締め、韓国人理髪店に向かう日本人男性を待つ運命はご存知のとおり「角刈り」なのであるが、そうとも知らずに店に入り、この写真を見せていわく

「Please cut like this...」

今自分の頭を撫でながら「cut」の発音が悪くて「カク」と聞こえたのかもしれないなヘッヘッヘなどと発音面の反省はあるものの、理髪店のオーナーである韓国人のおばちゃんはそもそも「ふふッ」と笑うも写真を3秒ほどチラ見するだけで俺の頭をバリカンで刈り始めたことから、最初から俺を角刈りにしようと決めていた可能性も大である。もっと彼を見てあげてッ...という心の声も空しく、彼は俺の散髪に付き添いにきた友人のようにただ黙って鏡の横で俺を見つめる。どこの誰だか知らないけれど、アンタがいてくれて俺は心強かったよ...。

それにしても髪を切るのにこんなに緊張したのは久しぶりである。もともと理髪店というものに苦手意識が強い俺だが、言葉の壁というハードルが加わることにより挙動の不審さがUPしてしまい、結果このような俺のマインドが本当は存在しなかったかもしれない角刈りを引き寄せてしまったのかもしれない。

 

 「ベ、ベリグ」

「どうか」と聞かれて俺はこう答えるしか術がなかった。気に入らない、きりなおし!となった場合丸坊主しか残っていないからである。

最後にモミアゲをどうするかと問われたとき韓国人の理髪店だけにモミアゲを朝鮮半島のようにしてもらおうかと思ったが緊迫する半島情勢に配慮して「Keep natural」とカタコトで返した俺であった。

 

 

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