サイレンサー付の銃について思っていること

殺し屋が人を殺したら業務上過失致死になるのではと思って調べたら普通に殺人罪になるのだそうだ。当たり前だ。

殺しのことを「仕事」とかいうから職業かと勘違いしがちだが殺し屋という存在は非合法であるし、そもそも反社会的な存在である。ラインセンスもなければ殺し屋はその覚悟と行動力があれば基本的に名乗るだけで誰でもなれるのだろうが、依頼人がそう呼び始めて初めて人は「殺し屋」になるのかもしれない。

我々一般人は殺し屋と接する機会など皆無であり、そのイメージを作り上げるのは映画や漫画といったフィクションの世界。そしてそれらに出てくる殺し屋は大抵粛々と、静かに「仕事」をこなすクールなイメージではないだろうか。ある場合には美化され、カッコいいもののように扱われる殺し屋であるが、殺される側になればたまったものではない。
そんな殺し屋といえば服装はコートにハット、皮の手袋である。殺し屋がロンTやポロシャツを着ているイメージもなく、夏場の殺しではいかなる格好をするものか甚だ疑問であるが、ともかく殺し屋は基本的に厚着をしている。
そして殺し屋と言えば人を殺すための武器である。殺し屋は静かに、秘密裏に殺人をするため、その武器はめちゃくちゃ切れる小さいナイフか、遠くから撃てるライフル銃、またはサイレンサー付の銃であろう。

ところで果たして我々が殺し屋の殺人現場以外でサイレンサー付の銃を見る機会があるだろうか。サイレンサーでソッと人を殺す必要があるのは殺し屋ぐらいである。
サイレンサーの仕組みを俺は知らない。何か先端につけると音がしなくなるらしい。あの技術を応用して何かの音を消せないだろうかと思うのだが、闇の技術は表社会には出てきにくいのか、そもそも技術的に火器類に特化したものなのか、きっとそうもいかない事情があるのだろう。そもそも思いつくのがケツに付けて屁の音を消すといった類の小学生レベルの発想なので俺にはそれを想像する資格はないのかもしれない。

仕組みのわかっていないものならではの発想だが、殺し屋がサイレンサーを付け忘れることはないのかと想像することがある。先輩の殺し屋が新人に「ちゃんと音が出ない設定にしたか」と出発前に確認するのだ。さながらマナーモードである。ちなみに本物のサイレンサー付銃は撃ったら一応撃った事が分かるように震えたりしないのだろうか。そんなわけで彼らがサイレンサーのことをマナーモードと呼んでいたら俺はとてもうれしい。

そして実際のマナーモードのように、老人の殺し屋はサイレンサーを付け忘れて毎回周囲に迷惑をかけるのではないだろうか。耳が遠いから音が出ないと撃ったか分からないという理由である。

何か久しぶりにマジでどうでもいいことを書いてしまった気がする。