松屋の豚汁、時々めちゃくちゃ熱すぎ問題について

松屋の「豚汁」、時々めちゃくちゃ熱くないすか。

あの熱さは自然界に存在する熱さではなく、科学の力、つまりレンジでチンしすぎた時にだけ誕生する特有のトゥーマッチな熱さであり、実際俺は奥のほうからよく「チン!」という爽やかな音が聞えてくるのを何度も耳にしているので多分そうであるし、もっと言いいますと、タッパーに入った豚汁用の具をレジンでチンしたあと、通常のみそ汁と具を混ぜているのも見たことがある。(今はどうなんだろう)

だからどうということはなく、松屋に求めているのはスピードだし、味にも不満は無い。ただ、時々めちゃくちゃ熱い。

 

かつて汁は吸えないわ、具をかじるなんてもうとんでもない!という具合のボス級アツアツ豚汁が登場し全く前に進めなかった事があって狼狽した。

汁はおそらく200℃だったと思いますが、豚肉は熱で溶解寸前で、里芋に至っては、これを集めて人に投げつければ村の一つぐらい陥落するんじゃないかというぐらいの殺傷力だった。

松屋のマニュアルに沿って電子レンジで加熱すれば適切な温度で提供できるはずだろうにあの異常な熱さはなんだったのだろうか。微妙なレンジの調節があの温度を決めるのだろうか。

ともかく急いでいるから入った松屋なのに、里芋のところから全然前に進めない。熱すぎるぞあほ!ばか!と思いつつも「ごゆっくりどうぞ!」という店員の笑顔に小心者は何も言えずに、「はふーはふー」と息を吹きかけてはちょこちょこ食べるという、まさにごゆっくりスタイルの大変モドカしい作業に徹するハメに。

 

問題はその後である。

過去にそんなことがあっても俺は豚汁という食べ物自体が大好きだから、松屋豚汁が好きだから...次に松屋に行った時にも懲りずに豚汁を注文。ただ、頼むときについ「ぬるめで」と口走ってしまった。「おおめ」「すくなめ」は店員のさじ加減で調整出来るだろうが、俺が言ったのは温度である。意図せずポロッと出た言葉だったが、多分頼んだ瞬間にあの熱さのことを思い出しつい口から出てしまったのだと思う。

こんなバカなことをいうなんてと自分でも驚いたのだが、もっと驚いたのがそれを聞いた店員、なんと当然のように「かしこまりました!」と言ってそれに全く動じず調理場へ向かったことである。

《おいおいィ、なにをかしこまったのかね!キミィ!》

と不安半分、冷ややかに待っていたらば「ごゆっくりどうぞ!」の台詞とともに、いつもより大分温度の低い、具は若干ぬるめのぬるい豚汁が出て来てくるではないか。いやあ言霊ってあるんですね、僅か数分で願いがかなったけどもっと他の事に使いたかった。

電子レンジでの加温時間を早くしてくれたのだろうか。そうとしか思えない。チンしているからこそ成り立つ食べ物の温度指定。すばらしい。

その後一度も試していないので分からないが、俺の夢でなく、また作り方が変わっていなければ、松屋豚汁はこのように「豚汁、ぬるめ」と言えば温度を調節することが出来るはずである。この辺り店員の方のご意見を伺いたいところだ。