キノシタが家にやってきた

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先日「古本屋にあったヤバいエロ本」というテキストをオモコロの文字そばという連載コーナーで書かせてもらったのだけど、このキノシタについては別のエピソードがあって、それはこのキノシタがなんと自分の家に親の本の買い取りに来るというあまりよろしくないシチュエーションのことである。

母親が家に眠ってる本を古本屋に売ると言い出して、量もさることながら結構価値のある本もあったらしくて、週末にキノシタがそれを取りに来るという。

そもそも俺の地元にはそんなに沢山の古本屋があったわけではないので、タウンページなどで調べた結果、キノシタが選ばれる確率というのもそんなに低くはなくて、案の定キノシタさんが見事選ばれましたよと。

まさか中学生の息子がこんな古本屋にお世話になっているなどとは母親も思ってないだろうし、家の中には本を買った形跡もないから、「あ!これはこれは、いつもどうも!(手はおっぱいのポーズで)」などやられたらたまらないと思ってキノシタがやってきたら部屋に閉じこもり、縁側で本の査定みたいな品定めをしているのを黙って聞いたりしたものである。

というか、こっちとしてはキノシタなんてただのエロ本屋だと思ってるわけなのでそんな輩にうちの大事な本の価値がわかるのか、というか、そんなエッチなヤツがうちの家の敷地に入ってきたことに強い警戒感を示したりなどしたものである。母親のパンツとか盗んでいくんじゃないかなど、平素は格別にお世話になってるくせに高まる警戒度。

まあそれからですよ、自分ちの本がキノシタにあると思うともうなんか立ち読みにも行く気もしなくなってしまい、更に誰からともなくエロビデオが回ってくるようになってからというもの、ほぼ理由は後者だけどすっかり立ち寄らなくなったキノシタであった。